男の子の気持ちアンケートフォーム

 以下の作品を読んで、質問にお答えください。
 男性、もしくは、男性の気持ちがわかるという女性の方のみ、お答えください。
 なおこちらで投稿された内容は、一定期間の後に、「よみかく分室」のほうで公開されます。



 「言葉にはできない」

 坂の頂上に、初夏の夕日が沈みかけている。今日も二人で帰る道を、裕子は自分の足先を見ながら歩いていた。
「オレ、明日は部活、休むから」
 そう言われて、裕子はハッと顔をあげた。横を振り向くと、一也の頬のニキビだけが、目に飛び込んできた。
「そう」
 休む理由は噂で聞いた。一也は明日、京都に面接に行くのだ。何故大学進学をやめて就職することにしたのか、裕子は何も聞かされていない。
「女子は明日、南高と練習試合だな。勝てよ」
「勝つさ。百点ゲームで楽勝コースだもん」
 西高女子バスケ部は、南高にはいつも胸を貸す形だ。勝ち気な言葉は、裕子の胸を苦しくさせた。
「なんで」
 ぼそっと口を突いて出た吐息を、裕子はあわてて呑みこんだ。なんで、わたしに話してくれないの。どうして急に就職することにしたの。考えたらわたし達、いつからこの坂を、毎日一緒にのぼって帰るようになっていたんだろう。
 会話がふつっと途切れてしまった。こんなことは初めてだ。お互いの足音だとか、スポーツバッグが服にすれる音だとかが、妙に繰り返し耳につく。
「でけえなあ、おまえの足」
 裕子の右足がピクッとつった。自分で見ても、確かに大きい。足の大きなことは、裕子が一番気にしていることだ。バスケットシューズで更に二回り大きく見えるこの足を、このまま道路に着地するべきか否か。おかしいくらい、裕子は動けなかった。
「なに変なかっこうしてんだよ。新しいトレーニングか何かか」
 一也はケタケタと空をむいて笑った。
 いつもと、なんにも変わらない笑い方だ。裕子は一也をまぶしく感じた。くったくのない、この笑顔が好きなんだ。でも、今は胸が痛いだけなんだ。
 裕子は右足を、ドンとおろした。
「バカ野郎」
 一也をにらんで、口元だけは笑って見せる。
 しっかりと視線をからませた二人は、坂道をダッシュで走り出した。
 きれる息が気持ちいい。二人は駆けながら、笑いこけた。言葉には出せない気持ちもある。



1.この男の子(一也)は、女の子(祐子)のことをどう思っているでしょうか?
 大好き/大嫌い/すこし好き/すこし嫌い/なんとも思っていない/ただの友人/その他(具体的に)

2.この男の子が、進路に関する重大なことを女の子に相談しなかったのは、なぜでしょうか?

3.この男の子は、いま(このシーンで)なにを考えているのでしょう?


 以上。平文でご記入ください。1と2は必須。3は任意回答とします。
 その他にも、なにかありましたら、書いていただいてかまいません。


おなまえ(無記名で匿名となります)

性別

年齢
小学生 中学生 高校生 大学生 二十代 三十代 四十代 それ以上

メッセージ