「文頭チェッカーの使いかた」
「文頭チェッカーの使いかた」
初心者用の文章チェックツールです。
初心者用の文章チェックツールです。おなじ言い回しではじまっている文章が、どれだけの頻度となっているか、簡単にチェックできます。
自分の書いた小説文章を流し込んで、「チェック」を押します。
すべての文がひとつひとつ分解され、あいうえお順にソート(並び替え)されて出力されてきます。同じ言葉で開始している部分は、赤く色がついて強調されています。
おなじ言い回しではじまっている文がいかに多いか――。
そのあまりの多さに、ぎょっとすること、うけあいです。
文頭の「しかし、」の連発などは、これで容易にチェックできます。
また「気弱語を強調する」にチェックを入れていると(デフォルトはON)、「ような」「ようだ」「ように」「まるで」「あたかも」「ごとく」――などの、比喩による手抜きの形容語句が強調されてきます。
そのあまりの多さに、ぎょっとすること、うけあいです。
また、以下のような使いかたも紹介されています。
○指示語の使用頻度チェック
「あの(あれ)」「この(これ)」「その(それ)」「どの(どれ)」などの指示語の使用頻度をチェックできます。
これらはすべて、小説の文章には不要なものです。
きちんと文章を組み立てれば、ひとつも使わずに済ませてしまえるものです。指示語が多くなるのは、文章の組み立てをサボっている証拠です。
「あの」……遠いものを指し示す語です。指示する内容の書かれた文章を、近くに配置すれば不要になります。
「この」……すぐ近くのものを示す語です。そもそも必要ありません。単純に削ってしまっても意味は通じるし、そのほうがよりわかりやすくなります。
「その」……遠くもなく、近くもないものを示す語です。
「あの」「この」が大量にあるのは、だらだらと指先から垂れ流すように書いている証拠。
きちんと組み立てて書いているなら、「あの」「この」の二つは、ほぼなくなります。
「その」に関しては、若干残ってしまう場合があります。――が、少ないに越したことはありません。
○会話文チェック
会話文のチェックにも使えます。
ひとつは、会話文の量が一目で見えるようになるという効用。
少なければ良いというものでもありませんが、アマチュアの場合には、意味のない会話文を使ってしまうことが多いので、そのチェックに使えます。
会話文だけを並べられると、いつもと違う目で眺めることができて、その量や意味のなさにぎょっとすることがあるかもしれません。
もうひとつは、会話文の中での「……」の使用頻度のチェックです。
会話文の先頭が「……(台詞内容)」として始まっているものは、ソートされてすべて並びます。
本文中に点在していると気にならないものが、一箇所に固めておかれると、ぎょっとするほど目立つようになります。
○意味のない文章チェック
すべての文がバラされて、文頭の「あいうえお順」にソートされて出力されてきましたね。
それらを組み立て直して、完全に元と同じ文章として復元できるでしょうか?
どの文が、どこにあったものか、一目ですべて判別が付くでしょうか?
自分が書いた文章なのだから出来て当然のはずなのですが、アマチュアには、たぶんできないでしょう。
実際に、やってみましょう。
もしできなかったら、あなたは適当に文章を書いていた――ということです。
これは機械を部品一個一個にまでバラしたあとで、また元の形に組み立て直すようなものですね。設計図が頭に入っていれば迷うことはありませんが、そうでないと、手が付けられないはずです。
なんとか組み立て直したはいいが、部品(文)がいくつか余ってしまった人。
その余ってしまった部品は、おそらくは、もともと不要なものだったのでしょう。
設計図がきちんと書かれていなかったとか、他にも色々な原因があるのでしょうが――。
とりあえず、その「余った部品」は使わずに組み上げたほうが、良い仕上がりとなっているはずです。
どこにはまっていたのかわからないような部品(文)など、必要ありません。